・日本のインフレ率が引き金に
日本のインフレ率が市場予想を上回る結果となり、円相場は下落幅を縮小し始めています。
今回の結果により日銀が来年1月に利上げを行う可能性が高まりました。
一方で、USD/JPYは直近最高値である158円に迫るなど、市場の注目が集まっています。
・インフレデータと市場への影響
先日発表されたデータでは日本の11月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%増となり、10月の2.3%を上回る伸びを示しました。
また、コアインフレ率も2.7%と予想の2.6%を超える結果に。
これらは、日銀が長らく維持してきた超低金利政策の見直しの必要性を示唆しており、円の下支え要因となりました。
・テクニカルな視点
USD/JPYは、先月中旬につけた高値156.6円を超えて買われ過ぎの状態に到達しています。
それでも全体のトレンドは引き続き強気であり、今後もドル円の上昇トレンドは継続するでしょう。
・円相場におけるドルの影響と今後の展望
米ドルは、米連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派的スタンスを背景に、一時的な調整局面を見せつつも、依然として強い影響力を持っています。
FRBは金利の緩やかな引き上げペースを示唆し、米ドルおよび米国債利回りが上昇。
これにより円は売られやすい状況が続いていますが、日本のインフレ上昇による円の反発余地も残されていると言えます。
・日銀の動向がカギに
日本銀行は、今週の政策会合で金利を据え置く決定を下しましたが、来春の賃金交渉次第ではさらなる利上げを検討する姿勢を示唆しています。
この動きにより市場では1月の利上げへの期待感が高まっていますが、現状は明確な利上げの兆候が見られないことへから、円は主要通貨に対して売られ気味となっています。