国際ニュース

アリゾナ州司法長官、トランプ大統領による移民強制送還に対して警告

アメリカ南部の国境政策を巡り、ニューメキシコ州とカリフォルニア州が一致団結して取り組む姿勢を示している中、アリゾナ州の司法長官クリス・メイズ氏は、移民政策に関して強硬姿勢を見せるトランプ次期大統領に対抗する準備があることを明らかにしました。

クリス・メイズ氏はドリーマーを守る姿勢を強調

英ガーディアン紙のインタビューでメイズ氏は、オバマ政権時代に導入されたDACAプログラムの対象である「ドリーマー」たちを守る姿勢を示しました。

「彼らを故郷に追い返すことは、私にとって一線を越える行為だ」と語り、法的な手段で全力で阻止する意向も示しました。

また、メイズ氏は、移民政策において国境州が密接に連携しているとし、ニューメキシコ州のラウル・トレス司法長官やカリフォルニア州のロブ・ボンタ司法長官と「共通の目標に向かって協力している」と語りました。


ただし、テキサス州のケン・パクストン司法長官は、この連携には加わっていないと指摘しています。

DACAプログラムとは?

オバマ政権下で導入された、「DACA(若年移民に対する国外強制退去の延期措置)プログラム」は、米国内のドリーマーに対して国外退去処分を条件付きで猶予する施策です。

旧トランプ政権はDACAを廃止しようと試みましたが、連邦最高裁で阻止されました。

この点についてメイズ氏は「最終的に最高裁は、ドリーマーを保護することの意義を理解すると信じている」と述べ、引き続き強い主張を展開していくとしています。

ドリーマーの条件とは?
延期措置を得るためには、2007年6月以前に、16歳の誕生日を迎える前にアメリカ合衆国に入国し、現在就学中であり、高校の卒業資格をもつか軍隊から名誉除隊しており、2012年6月15日現在で31歳以下、重罪、深刻な軽犯罪、その他3件以上の軽犯罪による有罪判決を受けておらず、国家安全保障に脅威を与える虞がない、ことが条件となる。(引用:wikipdedia