FXにおけるトレードスタイルには、「デイトレード」と「スイングトレード」があります。
この2つのアプローチはそれぞれ異なる特徴を持っており、どちらが勝てるかは一概に言えません。
どちらのスタイルが自分に適しているかを理解するために、それぞれの特徴を分析し、自分に最適な方法を選ぶことが重要です。
デイトレード、スイングトレードって何?
FX取引では『スイングトレード』と『デイトレード』という2つの代表的なトレードスタイルがあり、それぞれの特徴を理解することで自分に合った取引方法を選ぶことができます。
それでは、両者の違いを分かりやすく比較してみましょう。
デイトレードとは?
デイトレードは同じ日のうちにエントリーと決済を繰り返すトレード方法を指します。
ほとんどの人は決済ラインを見極めるために様々なテクニカルツールを使用し、数分から数時間でトレードを完結させます。
デイトレードには迅速な判断が必要になってくるため、高度な知識と経験が必要とされています。
デイトレードは損切りと利確の判断をいかに迅速に行うことができるかが重要。
スイングトレードとは?
一方、スイングトレードは、数日または数週間にわたって取引を行うことに重点を置いています。
市場を常にチェックする時間があまりない人にとって人気のある取引スタイルであり、副業で行っている方が多いです。
スイングトレードは時間単位の市場の動きよりも、日・週単位の大きな流れに乗ることで大きな利益を得ることを目的としています。
スイングトレードは大きな市場の動きを読む必要があるので、国家間の経済情報や広い範囲の知識が必要。
デイトレードとスイングトレードの違い
トレード期間の違い
・デイトレード
1日のうちに何度もポジションを決済する短期取引になるので、翌日にポジションを持ち越すことはあまりありません。多くは数分~数時間の間で決済を行います。
・スイングトレード
中期的な値動きを狙うスタイルのため、数日から数週間にわたりポジションを保有します。そのため、頻繁な取引は必要ありません。拘束時間が短いことから副業トレーダーが愛用するトレード方法となっています。
ターゲットとする値動き
・デイトレード
一度のトレードでは15~30pipsほどの利益を狙い、小さな利益を確実に積み上げていくスタイルです。
・スイングトレード
中長期的なトレンドに基づき、大きな値動きを狙います。狙った方向性が正しければ一度の取引で数百pips単位の大きな利益を期待できる場合があります。
ドル円ペアであれば10万円の元金に対して、30pipsの変動でおおよそ5,000円ほどの値動きになる。
※一般的なレバレッジ(25倍)の場合
必要な時間と労力
・デイトレード
チャートを常に監視し、短時間での判断が求められるため、まとまった時間と集中力が必要です。ポジションを持っている間は常に、スマホやパソコンを確認できる状態になっている必要があります。
・スイングトレード
チャートを頻繁に確認する必要がないため、忙しい人や副業トレーダーにも適しています。
慣れている方であればチャートは一日に一度確認する程度になります。しかし、変動する情勢に合わせて日ごともしくは週ごとにチャートの分析を行い、目標ラインを修正する必要はあります。
リスクとリターン
・デイトレード
小さな利益で細かく利確を行うため一度に得ることができる利益は少なくなります。
利益を大きくするために扱う通貨量を大きくしすぎると、突発的な価格変動に巻き込まれて大きな損失を受けてしまうリスクもあります。
・スイングトレード
長期間ポジションを保有するため、流れにのることで大きな利益を得ることができます。
予測通りにならなかった場合の引き際をあらかじめ設定しておき、その都度最大損失ラインのコントロールする必要があります。
心理的負担の違い
・デイトレード
素早い判断が求められるため、精神的なプレッシャーが大きく、感情的になりやすい傾向があります。
狙ったトレンド方向から瞬間的に逆行した際には損切りの判断を求められ、正確かつ冷静な精神状態を維持できることが必須条件です。
・スイングトレード
トレード回数が少ないため、心理的な負担は比較的軽いです。
ただし、含み損を長期間抱える場合は精神的な耐久力が必要です。
取引スタイルにおける長所と短所
FX取引にはさまざまなスタイルがありますが、スイングトレードとデイトレードは初心者にも人気のある2つの方法です。ここでは、それぞれのメリットとデメリットを分かりやすく解説し、自分に合った取引スタイルを見つける参考にしていただければと思います。
デイトレードのメリット
・1日で取引を完結できる
デイトレードはその日のうちにポジションを手仕舞うため、ポジションを持ち越しません。そのため、週末やトレードを行わない日はFXのことを忘れて過ごすこともできます。
・短期間で利益を得られる
小さな値動きを何度も狙い短期間に利益を積み上げことが可能なので、努力と運しだいでは一日で大きな利益に繋げることも可能です。
デイトレードのデメリット
・チャートを常に確認する必要がある
スピード感が求められるデイトレードは1日中チャートに張り付く必要があり、時間に余裕がない人には向きません。
朝の時点で含み益が出ている状態になったのに、仕事中に相場変動が起きて損失を抱えた、なんてことも珍しくありません。
・相場分析が不十分になりがちになる
デイトレードでは短時間での取引が求められるため、初心者は十分な相場分析をする余裕がなく、感覚で取引をしてしまう場合があります。
スイングトレードのメリット
・チャートを頻繁に確認する必要がない
スイングトレードは中期的な取引スタイルで、数日から数週間ポジションを保有します。そのため、毎日何時間もチャートを確認する必要がなく、仕事やプライベートで忙しい人に向いています。
・大きな値動きを狙いやすい
短期的な小さな値動きではなく、中期的なトレンドを捉えることで、大きな利益を狙える可能性があります。
・心理的な負担が少ない
デイトレードに比べてトレード回数が少ないため、頻繁に判断を迫られるストレスが軽減されます。
スイングトレードのデメリット
・価格変動リスクが高い
ポジションを数日間保有するため、情勢によってトレンド方向が代わってしまうと大きな損失を抱えてしまうリスクがあります。
そのため、日頃からニュースや経済イベントを確認しておく必要があります。
また、大きなトレンドの中には反対方向の波も含まれているので、一時的な含み損に耐える忍耐力も必要になってきます。
・利益確定まで時間がかかる
デイトレードと比べると、利益が確定するまでの時間が長く、短期間で成果を求める人には不向きです。
・スワップポイントの影響
長期間ポジションを保有することで、スワップポイント(通貨ペア間の金利差)がプラスにもマイナスにも働きます。特に金利差の大きい通貨ペアでは注意が必要です。
リスクを抑えるためのポイント
・損切りラインを明確に設定する
どちらのスタイルでも、エントリーを行う際は損失額をコントロールする損切りラインを必ず設定しましょう。
・取引ルールを守る
感情に流されず、計画に基づいた取引を行うことが重要です。
・少額取引から始める
初心者は、まずリスクの低い少額取引で経験を積むと良いでしょう。
初心者はどちらを選ぶべき?
スイングトレードとデイトレードにはそれぞれ特徴があり、どちらが向いているかはライフスタイルや性格によって異なります。
しかし、初心者の場合、まずは次のポイントを考慮して選ぶと良いでしょう。
デイトレードに向いている人
- ペースが速い環境で力を出せる人
- 頻繁にチャートを確認できる人
- 高頻度の取引に慣れている人
デイトレードは短時間で集中して取引を行える人や、日々の取引で結果を出したい人に向いています。
ただし、感情に左右されやすい人は注意が必要です。
スイングトレードに向いている人
- 安心して取引をしたい人
- 丸一日の時間が取れない人
- 市場全体を見通した分析をしたい人
- トレンドの開始を見極めれる人
スイングトレードは頻繁に取引を行わないため、忙しくて取引に多くの時間を割けない人に向いています。
そのほか、冷静に市場を分析して中長期的なトレンドをじっくり狙うことが得意な人にも適しています。
初心者におすすめはスイングトレード
初心者の場合、まずはスイングトレードから始めるのが無難です。
トレード回数が少ないため、手数料やスプレッドの負担を抑えやすく、じっくりと相場分析を学びながら取引できるからです。
また、チャートを頻繁に監視する必要がないため、初心者が感じやすいプレッシャーも軽減できるため、初心者はスイングトレードでFXを学んでいくのがいいでしょう。
まずは少額取引で試してみる
どちらのスタイルが自分に合っているかは実際に試してみないと分からない部分もあります。
そのため、最初は少額取引でスイングトレードとデイトレードを両方体験してみるのもいいでしょう。
その過程で、自分の性格や生活リズムに合った方法が見えてくるでしょう。
まとめ
デイトレードとスイングトレードは、外国為替のコインの表裏です。
大切なのは、自分のライフスタイルや性格に合った取引スタイルを選ぶことです。
そして、どちらを選ぶにしても、無理のない資金でリスクを抑えたトレードを心がけましょう。
まずは少額で取引を始め、経験を積みながら自分に合った方法を見つけてください!